採用面接でどのような点をみていますか?
企業が採用する理由は様々です。欠員補充の場合もありますし、人手不足の場合もあります。
どのような採用シーンの場合においても、「将来の会社の成長」を視野に入れた採用活動をしているという点では変りはないのではないでしょうか。
そうすると採用活動や採用面接で求職者を「見極める」ためには今の仕事に貢献してくれそうかどうかも大事ですか、将来継続的に会社の事業活動に貢献してくれそうかどうかを見極めることも重要になってきます。
会社の成長の源泉は、組織力の強化もありますが、社員一人ひとりの成長も重要です。
会社が成長し続けるためには、組織も、そして「人」も成長し続ける必要があります。
採用活動が成功するとは、今後も成長し続ける人材を採用することではないでしょうか。
ではそのような人材をみつけるために、どのような判断をすればいいでしょうか。
具体的には採用面接でどのような点をみればいいのでしょうか?
業務に必要なスキルをもっているのは「必要条件」
当然職種ごとに求められる業務スキルをもっているのは必要な条件でしょう。
ですが、それは「今」求められるスキルになります。
先ほどもお伝えしたような、「今後も成長を続けてくれる」と期待できるスキルではありません。
そこで昨今は「ポータブルスキル」を持っていることを採用面接で見抜く必要があるとも言われています。
ポータブルスキルとは、特定の会社だけではなく、他の会社やどのような環境でも活かすことができるスキルのことを言います。ポータブルという名称のとおり、持ち運びできるスキル、のことです。
いわば、特定の職種・環境・時代背景に囚われることのない、汎用性の高いスキルのことを指しています。
具体的には、他人に対する力、課題に対する力、自分に対する力、などに分けられます、
例えば、決断力や、対人調整力、強調力や、実行力などです。
企業にとっての重要な人材に共通するのはポータブルスキルだと言われています。
このような汎用性の高いスキルを持っていると、未経験の領域、言い換えると不確かな未来でも成果を出す可能性が高いからだと考えています。
業務スキル、テクニカルスキル以外にもポータブルスキルが重要なのは理解いただけるかと思いますが、どうやってポータブルスキルの有無を判断すべきなのでしょうか?
自社が重視するポータブルスキルは何かを明確にする
ポータブルスキルは「〇〇力」とついてますが、実際は「人柄」「ものごし」のような判断が難しい「力」でもあります。
面接の短い時間で判断することは難しいともいえます。
ではどうすればいいのでしょうか。
端的に申し上げれば、ポータブルスキルの判断はいくつかの診断テストを使うこともありますが、それだけでは判断するのは難しいので、求めていることと求められていることの認識のズレをなくすこと、それを面接を通じてすり合わせていくことが重要だと考えています。
特に大事なのは自社が重視するポータブルスキルを事前に明確にしておくことです。
ただ単に汎用的な力をまんべんなく重視するのではなく、自社の戦略遂行上、将来のビジョン達成のためにポータブルスキルのなかでどのような力が必要なのか、人材に求めているのかを明確にしておくことで、判断基準のブレがなくなります。
そしてその求める要素を事前にホームページなどを通じて公開しておくことも重要です。なぜなら、求めていることと、求められていること、会社側と求職者側の受け止め方の「ズレ」があると採用においてミスマッチが起こることが多いからです。
これはアメリカでは研究されていることだそうですが、採用面談で求職者を「見極める」ことは究極的には無理だと言われています。
ですから、見極めるというよりも、お互いの「ズレ」をなくすような方向で話し合うこと、そして企業の方向性と、求職者の目指す方向性が大まかにおいて「ズレ」てないことを面接の場で伝えていくことが重要だと考えています。
確かにポータブルスキルを保有する人材は、今後の企業成長にとって重要な人材になることは確かです。
ですが、より具体的に自社が求める「いい人材」を明確にし、事前に求職者に伝えること。
それによって、面接において互いの「合っているところ」「ズレ」を認識するための場にすること。
これがよい人材を採用するための面接で重要なことです。